学習機能に関する注意事項（Ver 2.8）

作成者：AI inside 株式会社
作成日：2019年11月18日
最終更新日時：2024年8月7日

※ 代理店経由でご契約の場合は、ご契約元にお問い合わせください。

はじめに
人工知能の開発に活用させていただく帳票等のデータ
ご提供いただけない帳票データ
- （１）特定個人情報
- （２）個人情報データベース等
ご提供いただく際にご留意いただくべき帳票データ
- （１）個人情報
- （２）要配慮個人情報
- （３）個人データ
個人情報
要配慮個人情報
個人データ

1.はじめに

DX Suiteで用いられている人工知能エンジンNeural Xは、お客様からお預かりした帳票等のデータを用いて学習することで逐次アップデートが行われ、お客様の皆様に、高品質のサービスをご提供することが可能となっております。
人工知能の開発に活用させていただく帳票等のデータについてご説明するとともに、活用の対象となる帳票データに個人情報が含まれている場合に遵守していただくべき事項について説明させていただきます。
なお、Few-shot学習は、本注意事項における「学習機能」とは別の機能です。few-shot学習については、こちらをご覧ください。

2.人工知能の開発に活用させていただく帳票等のデータ

次のデータは、次の区分に応じ、人工知能の開発のために活用させていただくことがございます。
①Intelligent OCR（New UIのIntelligent OCR、ExtentionsのOCRを含みます。）に読取対象としてアップロードされた帳票等のデータ（OCR結果、その確認・修正結果を含みます。）

ただし、次のものは除きます。

　・非定型帳票（New UIでは「項目選択」と表記。）のうち、給与支払報告書及び本人確認書類

　・ドキュメント毎の設定で、学習機能をOFFにしたドキュメント

　・学習機能がOFFの環境内のドキュメント

なお、帳票定義のためにアップロードされた帳票等のデータは、①には含まれません。（このデータは、本サービスの利用状況に関するデータの一つとして、ユーザインターフェース及びユーザエクスペリエンスを改善する目的等に用いられることがあります。）※1

②DX Suiteのお客様から、DX Suiteサービス向上のためにご提供いただいた帳票等のデータ

①	Intelligent OCR （New UIのIntelligent OCR、ExtensionsのOCRを含みます。）	・非定型帳票（NewUIでは「項目選択」）のうち、給与支払報告書及び本人確認書類・学習機能を OFF にしたドキュメント・学習機能がOFFの環境内のドキュメント	活用されません	次項以下の適用はありません ※2
		上記以外	活用させていただきます	次項以下を遵守していただく必要があります
	Elastic Sorter		活用されません（ただし、Intelligent OCRに送信されたものは、上の分類による。）	次項以下の適用はありません ※2
②	上記以外でご提供いただいた帳票などのデータ		活用させていただきます	次項以下を遵守していただく必要があります

上の表において「活用されません」と表示された帳票等のデータは、当社又は第三者において人工知能の学習（生成AIの学習を含みます。）に活用されることはありません。

3.ご提供いただけない帳票等のデータ

次の（１）、（２）の情報を含む帳票等のデータは、ご提供いただけません。このような情報を含む帳票等のデータを、Intelligent OCR（New UIのIntelligent OCR、ExtensionsのOCRを含みます。以下、この項において同じ。）にアップロードする場合、環境全体又は該当するドキュメントについて、学習機能をOFFに設定してからアップロードするようにお願いいたします。

（１）特定個人情報※3

特定個人情報（マイナンバーを含む個人情報）を含む帳票データはご提供いただけません。

これは、特定個人情報を法定外の目的に用いてはならないこととされているためです。

なお、マイナンバーをマスキングしていただく等、マイナンバーを削除していただいた場合は、特定個人情報には該当しないため、ご利用いただくことが可能です。

（２）個人情報データベース等※4

「個人情報データベース等」に該当する帳票データはご提供いただけません。

これは、当社が個人情報データベース等を受領する場合、個人情報保護法第２６条に基づき、個人データの取得の経緯等の確認・記録義務を負うことになりますが、お客様がアップロードしたデータについて当社が確認・記録を行うことは困難であるためです。

「個人情報データベース等」とは、概ね、個人情報を含む情報の集合物であって、特定の個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものをいいます。

例えば、次の帳票データをIntelligent OCRにアップロードいただくことはお控えください。

・氏名のあいうえお順に並んでいる帳票

ID順に並んでいる個々の帳票（氏名と当該IDとの対応表とともにアップロードする場合）

なお、Intelligent OCRにアップロードする以外の方法でご提供いただく場合、AI insideに、個人情報データベース等に該当する旨お知らせいただき、当社が行う確認・記録義務の履行へのご協力をお願いいたします。

4.ご提供いただく際にご留意いただくべき帳票データ

次の（１）、（２）、（３）の情報をご提供いただく際には、ご留意いただくべき事項がございます。このような情報を含む帳票等のデータを、Intelligent OCR（New UIのIntelligent OCR、ExtensionsのOCRを含みます。）にアップロードする場合、各措置を講じていただくようお願いいたします。

（１）個人情報 (参照：5.個人情報)

個人情報をご提供いただく場合、個人情報の利用目的として、当社へ提供することを含めて特定していただく必要があります。

（２）要配慮個人情報 (参照：6.要配慮個人情報)

要配慮個人情報をご提供いただく場合、当社が要配慮個人情報を取得することへの同意を得ていただく必要があります。

（３）個人データ (参照：7.個人データ)

個人データをご提供いただく場合、原則として、当社へ提供することについて、本人の同意を取得していただく必要があります。

ご提供いただくデータのみで個人情報データベース等に該当する場合は、３.（２）をご参照ください。
他方、ご提供いただく情報が、お客様内のご提供いただかない情報と組み合わせることで個人情報データベース等を構成している場合、お客様にとっては、個人データ（個人情報データベース等を構成する個人情報）を当社にご提供いただくことになりますので、この措置をとっていただく必要があります。

5.個人情報

〔個人情報が含まれる帳票データをご提供いただく場合、講じる必要がある措置〕
ご提供いただく帳票データに個人情報が含まれる場合、個人情報の利用目的として、当社への提供を含めていただく必要があると考えられます。

これは、お客様が個人情報を当社にご提供いただくにあたり、利用目的の特定に当たっては、第三者に提供する旨が明確に分かるよう特定しなければならないと考えられるためです※5。

直接本人 (＝個人情報により識別される特定の個人※6) から書面等により取得する際には、例えば、記載上の注意事項に次のような記載をするなどの措置をお願いいたします※7。

「本票は、AI-OCR（人工知能を用いた光学的文字認識）により読取りを行います。

本票の情報は、その開発会社に提供され、AI-OCRの改良等の開発のために用いられる場合があります。」

なお、個人情報の本人から直接書面等により取得する場合以外の場合であれば、利用目的を、あらかじめ、または取得後速やかに公表する (例えば、お客様のホームページのトップページから１回程度の操作で到達できる場所に掲載する等の) 方法をとることが可能です※8。

例えば、利用目的の記載としては、
「AI-OCRの改良等の開発のため、開発会社に提供すること」
と記載いただくことが考えられます。

6.要配慮個人情報

〔要配慮個人情報が含まれる帳票をご提供いただく場合に講じる必要がある措置〕

ご提供いただく帳票データに要配慮個人情報が含まれる場合、当社に代わって、当社が当該要配慮個人情報を取得することへの同意を得ていただく必要があります。

これは、当社は、要配慮個人情報を取得する場合、本人の同意を得なければならないことになります※9が、当社が直接本人から同意を取得することは困難であるためです。

「要配慮個人情報」とは、次の記述等が含まれる個人情報をいいます。

人種、信条、社会的身分（いわゆる被差別部落出身であること、非嫡出子であることなどであり、単なる職業的地位や学歴は含まれない）、病歴、犯罪の経歴、犯罪により被害を被った事実、心身の機能の障害、健康診断等の結果、診療情報・調剤情報、刑事事件に関する手続・少年の保護事件に関する手続の情報、（ＥＵ及び英国域内から十分性認定に基づき提供を受けた個人データであって）性生活・性的指向・労働組合に関する情報

たとえば、帳票に、「本票は、AI-OCR（人工知能を用いた光学的文字認識）により読取りを行われること、また、本票の情報は、その開発会社であるAI inside株式会社に提供され、AI-OCRの改良等の開発のために用いられる場合があることを理解しました。同社による本票の情報の取得について、AI inside株式会社に対して、同意します。」などといった同意文言を設け、本人にチェックを入れていただくことなどが考えられます。

7.個人データ

〔個人データが含まれる帳票データをご提供いただく場合に講じる必要がある措置〕

ご提供いただく帳票データに個人データ (お客様内の情報と組み合わせることで個人情報データベース等を構成している個人情報) が含まれる場合、原則として、当社への提供について、本人の同意を取得していただく必要があります。

これは、お客様が個人データを当社にご提供いただくことは、個人データの第三者提供に該当するため、原則として、本人の同意を得ていただく必要があるためです※10。

「個人情報データベース等」とは、概ね、個人情報を含む情報の集合物であって、
特定の個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものをいいます。

「お客様内の情報と組み合わせることで個人情報データベース等を構成している」とは、たとえば、次の場合が想定されます。

・独自のIDが付されている個々の帳票を提供するが、別管理されている氏名と当該IDとの対応表を提供しない場合本人からの同意の取得方法としては、たとえば、次のような記載上の注意事項を読み同意する旨の本人のチェックをいただくなどの対応が考えられます。

「本票は、AI-OCR（人工知能を用いた光学的文字認識）により読取りを行います。本票の情報は、その開発会社に提供され、AI-OCRの改良等の開発のために用いられる場合があります。」

※1　利用約款第１条第４項、利用約款第５条第５項
※2　利用約款第５条第４項により、当社がデータを取り扱わないこととしているので、当社は個人情報保護法第２７条第１項の第三者に該当しないと考えられます（「『個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン』に関するQ&A」Q7-53、「『特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン（事業者編）』及び『（別冊）金融業務における特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン』に関するQ&A」Q3-12参照。）。
※3　利用約款第３条第４項第２号。番号法第９条、第２０条
※4　利用約款第３条第４項第３号。個人情報保護法第１６条第１項
※5　「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン（通則編）」３－１－１
※6　個人情報保護法第２条第４項
※7　個人情報保護法第２１条第２項
※8　個人情報保護法第２１条第１項、「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン（通則編）」２－１５
※9　利用約款第３条第４項第１号。当社がその要配慮個人情報を取得するにあたり、当社として、本人の同意を得る必要がある（個人情報保護法第２０条第２項）ところ、当社が直接、要配慮個人情報の本人から同意を取得することは困難であることから。なお、ここにいう「要配慮個人情報」には、「個人情報の保護に関する法律に係るＥＵ及び英国域内から十分性認定により移転を受けた個人データの取扱いに関する補完的ルール」により、これと同様に取り扱うこととされているものを含みます。
※10　個人情報保護法第２７条第１項

本資料は、DX Suite（クラウド版）をお使いいただくにあたり遵守していただく必要のある事項をご説明したものです。
お客様の行為について適法性を保証する性質のものではありません。
具体的な事案については、必要に応じ、法律専門家にご相談くださいますようお願いいたします。
AI inside株式会社の事前の許諾なく、これら情報の一部又は全部を複製、公開することは、いかなる場合も禁じられております。

改定履歴

変更年月日	版数	章・節・項	改訂内容
2019/11/14	1.0		新規作成
2019/11/20	1.1	3(1) 3(2) 5 6 7	特定個人情報についての説明を追加個人情報データベース等についての説明を追加個人情報についての説明を追加要配慮個人情報についての説明を追加個人データについての説明を追加
2020/3/6	2.0	タイトル全般	変更（旧タイトル：「DX Suite クラウド版個人情報の取扱いに関する注意事項」）新仕様に対応
2020/10/27	2.1	2 3(2) 全般	提供データの説明を追加個人情報データベース等についての説明を追加提供データの説明を追加「学習ONのドキュメントをアップロード」を「ご提供」へ修正当社が第三者に該当しない旨の説明を修正
2022/4/1	2.2	全般	MultiFormの名称の廃止に伴う修正個人情報保護法の改正に伴う修正
2022/10/4	2.3	2 ※1 ※2	人工知能の開発のために活用されることのあるデータの範囲についての記載を追加利用約款の更新に伴う注意書き追加法令等の更新に伴う注意書き修正
2023/9/19	2.4	2	人工知能の開発のために活用されない非定型帳票の種類を追加
2024/5/15	2.5	2 4	本資料の形式をPDFから記事形式に変更したことに伴い、表のレイアウトを変更本資料の形式をPDFから記事形式に変更したことに伴い、参照の表現を変更（内容自体に変更はありません）
2024/6/26	2.6	2 4	ExtensionsのOCRについての記載を追加非定型帳票の表記を更新（New UIでは「旧モデル」と表記。）
2024/7/17	2.7	4 3,4	旧モデルの表記を更新（New UIでは「項目選択」と表記。）表現の統一
2024/8/7	2.8	1	Few-shot学習との関係についての記載を追加